ペンペン青菜男「名を変えて獲物を狙う」/花形新次
ネット詩に群がる奴は
現実生活で上手くいかなくて
鬱積したものを吐き出したいけれど
何の才能もないので
取り合えず下手なりに日本語が話せる
というところに
一縷の望みを掛けているわけだが
実はそれが一番難しいことに
気付かないでいる
同じ才能のない奴の中には
もっとたちの悪いのがいて
何の才能もない
勘違いしているだけの
頭の悪いおばちゃんに忍び寄り
金や飯や一発を
虎視眈々と狙っている
そいつは企みがバレると
名を変えて蘇ったりする
例えばアイツ、ペンペン青菜男がそうだ
ペンペンは
カボスという女や
24歳のチーズなんたらに
なって現れたり消えたりを繰り返す
そんな奴も
そんな奴に騙される奴も
どっちもどっち
同じ才能のない奴らなので
両方ひどい目にあえば
いいと思う
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