初夏の刹那/るるりら
 
心明は暗きまま
 あけてはくれて繰り返す放埓に
  やぶにらみのいばら屈辱の叱咤
  (暮れなずむ空に水音蛙の声
   星々がしずかに 瞬きを増す頃)
                     
     七月の川辺の暗き藪に水だけが光り
      みつけたい相手をさがしてゆききする
       蛍も ひとつの危機なのだ

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