鰐/
草野春心
なにかに似たなにかが
わたしの緑色を這って滑(ぬめ)る
朝陽も入り込めない太い闇を
しずくのような眠りが円く湿らす
葡萄味で棒状の鬱
なにかに似たなにか
岩に塗られた溝(どぶ)色の鰐たち
進むことをやめた美しい時間
わたしに似たほんとうのわたし
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