子守唄/深夜の霧は罪のように 明け方の雨は幻のように/銀馬車でこい
静かな呼吸から寝息へ
移ろいは 深い罪
霧のように
夜の霧 深すぎて
そこは天国ではなく寺院ではなく
神社ではなく教会ではない
誰も手を触れることない
水滴は 都会の電柱と電線
縒り集め 縒り直して
霧の天気予報を伝えるための
電気を探し続けるように
夢の中に沈黙する
道の果ては 霧
人生とは何かの
意味を知ろうと思ったら
早朝起きてすぐ飲む
缶コーヒーを買った後
ポケットに入れて
苦いブラックコーヒーが
飲みたいと思って
黒い暗闇が飲みたいと思って
夢と云う霧の中を
走り続ければいい
深い霧の途中
道の果て 捜せ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)