未知の種/あおい満月
は声がある。
耳がきこえる。
だから、
お母さん。
私はもしもそうなってしまったら、
今度は声で詩を描きます。
光はみえるけれど、
その光に向かうまでの道程が、
そうとう遠いのはわかります。
お母さん。
私には希望があります。
その希望をかたちにするまで、
私は諦めません。
あなたの希望が私であるように、
私にはあなたと詩が希望です。
いつかはひとりで歩いていく。
だから、
あなたがくれたことばの、
ひとつひとつをかみしめて、
誰かの心のなかに、
種を蒔きながら生きていきます。
未知を切り開くための強い種を。
私をとりまくすべてのものたちのなかに。
戻る 編 削 Point(4)