事象の地平線/043BLUE
事象の地平線・・・ここでは光さえも脱出できず、時間の伸び率は無限大∞となり、知覚できるいかなる事象も行き止まりとなってしまうという・・・
君の顔が歪んで見える
その肉声は
君とボクとの
わずかな距離の間で失速し
空中で静止している
そもそも
君からは
ボクが見えているのかい?
存在の不確定性に対する
圧倒的な証拠を
君はボクに向けて
発射したか?
或いはボクが?
君に反射した光が
ボクの角膜に飛び込むまでの
永遠の時間の中
たった一編の詩が紡がれる・・・
そして
ボクは君を待ち続ける
この事象の地平線の彼方で
戻る 編 削 Point(3)