太陽/千波 一也
あなたの厳しさに育てられたわたしは
厳しい人になる途中
あなたの優しさに育てられたわたしは
優しい人になる途中
あなたに注がれた愛情そのままに
わたしが継げているかどうかはわからないから
いつまで経っても
親子なのですね
空を見上げれば
そこには必ず太陽がいてくれます
良いとか悪いとかではなく
そこには太陽がいてくれます
その有難みがわかる頃
真実に、その有難みがわかる頃
わたしの父母は行くのでしょう
太陽のそばへ
そっと行くのでしょう
習わしの
ごく浅いところで
わたしは思案している
正しさや過ちや
愛しさのこと
至らないこと
透明に編まれる
おだやかな時の波間で
いまは、まだ
きっと
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