水をあびる鳥/
朧月
川は流れをかえて
小さな水たまりを残していった
そこで鳥は水をあびていた
なんども
もしかしたら魚もいたのかもしれない
水浴びをした鳥はその
綺麗な羽をおしげもなく震わせて
水を切り捨てていった
鳥には
必要がない
その雫も川の流れも変更も
鳥はただどんな川も川だと知っていた
鳥がなんどもなんども体をくぐらせた水は
川の一部としてそこにあった
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