19.9/銀泡千水
 
19はせとぎわ
まるで、
永遠の淵の上を片目瞑りで歩いているようで
いっそ転げ落ちたりなどしても19は美しい
美しさだけがすべてだと信じている脆さ儚さ
命など大したものではないのだと
心から信じて投げ言える無知さと強さ

19は美しい
次なんてないよ
信じないよと
一瞬と、一瞬を、繋ぎ合わせてできた
薄い膜の中だけでわたしは息をしていたい

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