100億年hayataro「100億光年の孤独死」/花形新次
 
100億光年離れた
レッドポイント星(赤点星)に
帰りの燃料無しで
送り込まれたhayataroは
役立たずの自分が
実験台にされたことを知り
人類への復讐を誓った

酸素も水も食料もない星で
土だけ食って生きていける身体に
自らを変質させたhayataroは
土を材料と燃料にした
宇宙船を開発し
地球目指して飛び立ったが
材料と燃料と自分の身体も
同じ土だったので
離陸後2秒で爆死した

享年50の悲しい孤独死だった


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