ゆらり リエゾン /るるりら
 

身体が地面につく短い時間に
超高速で 小5から2016年までの記憶が追体験されてゆく
空間が燃え落ちながら進んでいく 
まだ ジャンプしたままだ あの娘(こ)の姿がすさまじい速度で変容する
ふわと地面に足がつくと あの娘(こ)は私だった

わたしは駅にいる
走り出した電車の中に あの子は乗っていた
あの子 は
過去へと走る電車のなかで
白目をむいたまま 
指を三本たてて私に見せて、にやけている

そうだった あの頃
勘の悪い人にであうと
ひそかに私は指を三本たてていた
指でつくった ダブル。
うん これは【 にブイ 】の合図 ⇔ ウ
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