nekogoroshi「ウニになりたい」/花形新次
 
スシローに行って
寿司を食べるけれど
ひたすらウニだけを頼む
自然に流れて来るものはもちろん
誰かがオーダーしたものだって
私の目の前に流れて来ればいただきだ
いつまで経っても流れて来ない
ウニに業を煮やして
店員にクレームつけた奴もいたが
おまえにはシーチキンがお似合いだと
取り合わなかった
結果、私は終始ウニだけを食べることに成功した
お陰で今の私は正真正銘痛風患者だ

しかし、そんなことは大したことではない

これからも日本一
いや世界一のウニ好きとして
ウニを死ぬまで食べ続けていくのだ

そして最終的に
私はウニになりたい


(nekogoroshi ゲロ自称詩集「猫のメダマ入れの瓶」より)
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