はさみーず/藤鈴呼
米粒に似たような雨が
幾つも 幾つも 降り注ぐ
頭を振っても 振り切れぬ粒を
いっそ 固めてしまおうと
雷鳴さまと 約束をした
今から 氷を降らせては くれませんか
その代わり あなたが いつでも 耀けるように
僕は メジルシに なりますから
ほう そして どうやって?
雷鳴さまは ドコドコドン と
自慢の腹時計を鳴らしながら
尋ねましたとさ
僕が見た夢は ここまで
後は 連想するしか ないのだけれど
日本酒を 飲んだって
失くせるような 記憶では ないのだろうと言うことぐらいまでは
推測できる
あとは 憶測
好き勝手に 思い描くこと
きっと
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)