クロージング・タイム/遙洋
 


次から次に丘にあがってくる人たちが
サーフボードを立てかけては去ってゆく
わたしはスプーンを数えながら
同時に色とりどりのボードの数もかぞえている


注文と
作成と
給仕のくりかえしは
波のよう
寄せては返す


リズムをくずさない彼女の
あるく軌道のとおりに
時間が進んでゆく
けれど
今日という日が
二十四時きっかりに
終わるとは
けっして言わない


測れないものを測るような
遠浅の海の音を聴いている


植物のような夜と
白砂に覆われた道、
人々が残したものとともに



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