少年少女が眺めた満月/独奏
 
か聞こえるカモメの声
汚れを恐れた白鳥すらも
欲望には逆らうことができない
踏み出した足は汚れる勇気がない
縮まらない文字の輪郭
踊りだした僕が涙を拭いた
心の模様は輪郭を残し
キスをするように優しく惑わす
そのキスが涙になり契りを交わす
君に尋ねた。見渡す世界、忘れ去られた愛
海の見える窓、馴染みの席には君はいない
花咲く夜に雨の知らせ
繋いだ手、緩まないわけ、償うだけだね
記憶を美しく残そうと思うと苦しむから
見ないようにしていた
何もかも知っている満月
寂しがりの狼は群れを無くし
満月の夜に暴れだした
何もしなくていい、それが少女の生きる意味だから
自由っていうのが苦しむから、寂しくて震える身体
悲しい朝を迎えても日常は続く。移りゆく四季
大きな慈しみ、それもこれも神の導き
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