少年少女が眺めた満月/独奏
甘い蜜に集まるミツバチ
静かな日々は静かに過ぎていく
耳から口にキスを繰り返す
昨日までの記憶を取り戻し
存在を後悔で編み合わせる
毎日を嘘で紛らわせる
頭ではわかっている、やめればいいだけ
言おうとした言葉を飲み込み、
歪んでしまった愛を伝える少女
ちぎれちぎれな欲を満たす紙切れ
手渡しする少年の唇が震え、痺れる
つぶやいていた。「やっぱり最低だねあなた」
窓の外を眺めていると
海に映し出す月と星
海が鏡に変化した夜
星は海と辺りを照らし出す
眼を瞑り夜を探しあう
見つけあったときは朝を迎える
朝が映し出す海の風景は
夜とは違い仲間を見つけた
何処からか聞
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)