が/soft_machine
 
屋根は春のかすみの成層圏でさきっちょを桃いろにした百合の蕾で飾った草原が
玄関ですいったことないけれど写真はたくさん持っているエアーズロックが寝床ですだって発見された正装最大の岩だもの/日本人らしさを磨くため/らんまが北アルプス/お箸に割らない派さくらうかべる三増酒/正装ちゃんちゃんこ/首輪をされていますがネクタイは白か黒しか持っていません
コンビニまで一直線なのに三千里もあるんです/父は行方不明母が健在/瑠璃色の地球を五個ほどくだいて醤油といっしょに麦飯にふりかける
道中すれ違った妊婦さんに抱かれたカサブランカのむっつの雄蕊の彩度の/高さに/ふたたびニッポニアがはばたく勇姿を思い描かずにはいられない
だのにすれ違った前の彼女のしんぞうの拍動が思いだされますそれにあわせ白いニットにまっかに少し錆たした花粉がついてゆく/そうしてぼくは父親になりそこねたものの/今年の冬眠はながかった/しそろそろ四肢も冷えてきた夢もさめたしおなかも空いた
となりの山では誰かが/鹿を撃ちにゆくしたくをしている
鉛のにおいがここまでとどいた




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