日常/
石田とわ
朝目覚めると空のコップが
ひとつ置かれている
わたしは満たす
さわやかな空の青さ
もうすぐ咲くだろう蕾の息遣い
少し焦げた目玉焼き
コーヒーでつくため息
仕事で理不尽に怒られる窮屈さ
ニュースされる痛ましい出来事
寂しさが愛おしい夕暮れ時を
順番に、
ときにはごちゃ混ぜにして
コップに注ぎ満たしてゆく
眠りにつくころ溢れだし
わたしは溺れ、夢をみる
目覚めれば空のコップが
ひとつ置かれている
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