あなたのなかのあなた/
あおい満月
朝陽に映えた麻栗色の髪が印象的だった
(あなたを探していました)
彼女は言った。
私は怯まなかった。
むしろ彼女の美しさに見とれていた。
(友だちになってください)
私は迷いなく承諾した。
二羽の鳩が、
並んで歩いている。
気がつくと私たちは手を繋いでいた。
(わたしのなかにあなたがいます)
彼女が呟いた。
.(あなたのなかにわたしはいます)
私は微笑みを返した。
夕陽が西に傾いていた。
そらには薄い三日月が出ている。
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