あけて/唐草フウ
 


地上の夜がすぎさって
ぼくはずっと散歩してた
ように思う
すべては 夜の中

さびしいひと
無理でもげんきになって
また、体を出しにいく

夜の中で
あすになるまで待ってられなくて
こわいよおかあさんって言ったら

スウスウと寝ている

時間が、そうさせている
時間の流れが
それはそれでいいと思った


夜の公園にひとり、
なんて怖がりなぼくは無理だから
食べているアイスのカップの中に
甘いクリームに自分を滑らせて、

すべては夜の中


これまでを全部黒くガシャガシャと塗りたくるようにして

夜の蓋を閉じる


さびしいひと
きょうもどこかで
逢えますように










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