ほむらたび/あおい満月
 


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そこは、祭りの夜だった。
人々は松明を掲げ踊っている。
音を奏でている人々は、
みな私のように燃えている。
(おかえり!)
一人が手を差しのべる。
繋がると焔は一斉に月よりも明るくなる
(君は火であるべきだよ!)
誰かが言う。
(そうよそうよ、一緒に燃え上がりましょう!)
別の誰かが言う。
私はなんだか嬉しくなり、
彼らと一緒に盛り上がる。
祭りの夜は深くなる。
月までもが、赤い紅をさして。


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