僕は死に始めた/ホロウ・シカエルボク
で新しい信号を待っているみたいに、僕は判っている、僕はすべて判っている、断絶と連結の連続、羅列すればすべて一本の線に見えるだろう
汗が流れ始めて筋肉は解れてくる、朝食を詰め込んだ胃袋はおどけた音を立てて食い物を見分している、座り続けたせいで神経が焦れている、殺戮の準備はとっくに整っているはずだぜ、羅列になんて何の意味もない、単語になんて何の意味もない、言葉になんて何の意味もない、すべては簡単に裏切ることの出来る出来事、僕は武器を手に入れて、片っ端から撃ち崩す、吐き出して意味を持たなくなったものたちが弾け飛んでいく
返り血を浴びて浴室に飛び込むと、足の裏にこびりついて凝固した血で滑り、冷たいタイルの上に腰をしこたま打ち付ける、僕は笑い始める、真実はいつでも滑稽な代物だ、笑い声が反響して、開いたままの小窓からそこら中に飛んでいく、四月の午後が滑稽に暮れていく
そら見ろ、僕は死に始めた!
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