白い月/石田とわ
 

    長い長い時間、海を彷徨った
    あの時、涙を流しておけば
    海月にならずにすんだのかもしれない
    いまも海月のままなのか、
    わたしに戻れたのか定かではないが
    凪いだ日も穏やかに過ごせるようになった
    白い月は今でも恋しく
    見るたびにあのひとを思う
             
                   



   

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