星を見送る歌/雅寛
 
星を数えに行こう。
宇宙の果てを宇宙船で旅をする。
君と二人、花を敷き詰めたベッドの上で愛し合う。
例え宇宙の誰が死んでも、
何時までも、何時までも。
蓄えと燃料が無くなるまで。
辿り着かない旅さ。
それが自由。

何処かの星が爆発する。
そして、ブラックホールに成り、
塵さえも飲み込まれ存在が消えていく。
きっと、僕達の地球も同じ運命を辿るのだろう。
……それでも、僕達は自由だ。
何にも縛られやしない。
人間が作った文明と、数を増やさない性行為。
それを愛と呼んで、舐め合おう。
無限に楕円が回転して、
僕達も回転して居たとしても、
僕達は自由だ。
何にも縛られない。

……やがて、宇宙から銀河に成り、
ちっぽけな僕達の宇宙船は、
それ以上の領域へと移動する。
それでも、例え、僕達がどんなに小さな存在だろうと構いやしない。
死ぬまで愛を持て余そう。
それが永遠だとしても……。
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