桜の木の下には/TAT
 
クが泥に曝されて

可も不可も自己責任な無垢な一日一日が
他人のように積み上げられてゆく

僕らはエンジンをかけなくちゃならない
モーターの紐を引いて
或いはラクダのお尻を蹴っ飛ばす
バケツに血と泡を吐いて
ワセリンを塗られマウスピースを噛まされて
肩を叩かれて椅子を片される

やがて夢中でやっていると
どうにか打ち解けて夏が来て
どうにもこうにも過ちを犯す
秋に気が付いて
冬にひざまずく訳だ
それの繰り返しさ



春はいつも落ちる




どうしてみんな怖れを乗り越えてコートを脱げるんだろう
新しいコートが手に入る保証なんてないのに




ただ生きる気乗りがしない事にどんな意味があるだろう





やるだけだ
やるだけさ
ゲートがありレーンが用意されている限りは
じゃなきゃ伊藤計劃とかに申し訳ない


































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