書くか・ソレデモ/ただのみきや
して往く昨日珊瑚礁の島々で良く熟れた
芋が無数に往く手を阻んだ飢えたまま時
代を花びらのように脱ぎ捨ててナビゲー
トする偶像の端末がぶれ始め春が来る膿
んで肥大したイチモツを晒して顔を隠す
終わりなき被害者クラブの聖杯を舐める
くらいなら傷だらけの爪先で蹴り上げる
閉ざされた瞼の裏に広がるれんげ畑で蜂
が蝶がぎりぎりの生を火の玉の夏を飛行
している娘は武装する何も持たずただ刃
を己に向けて爪が剥がれ指先が千切れる
ほど掻き鳴らすスチール弦からチに塗れ
シは跳ね跋扈し暗躍するなにひとつ意味
を繋ぐな崩れ堕ち粉々になれ艶に仇なす
夜目に喰わさずシよらしくシよシよとし
なり
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