みどり うたかた ?/
木立 悟
ながら
夜の水を歩いてゆく
やがて消え去ることを知りながら
瞳の奥を旋る晶
ひかり くずれ 水に落ち
鉄の柱 鉄の声
震えが描く水紋を視る
夜はざくざくと朝になり
霧のなかに立つ仮面の生きもの
羽と音と笑みを持ち
見える見えないのはざまの緑に
ゆうるりとゆうるりと振り返る
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