ヤクのような一篇の詩を/天野茂典
『麻薬書簡』は読んだが
麻薬はやったことがない
ほんとうにハイになっちまうのだろうか
ハイになると何が見えるか
ハイになるとどんな音が聞こえるか
見えない絵を見たり
聞こえない音楽がながれたり
脳内麻薬もあるけれど
ぼくたちが日常ではしりえない
どんな世界が開けるのだ
バッド・トリップというものもある
麻薬で地獄に落ちるのだ
いつでもハイになれるわけではない
日本の詩人では谷川俊太郎さんが
公式に麻薬体験をしているはずだ
非合法的にはミュージシャンをはじめ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)