ヤクのような一篇の詩を/天野茂典
 
  

   『麻薬書簡』は読んだが
   麻薬はやったことがない
   ほんとうにハイになっちまうのだろうか
   ハイになると何が見えるか
   ハイになるとどんな音が聞こえるか
   見えない絵を見たり
   聞こえない音楽がながれたり
   脳内麻薬もあるけれど
   ぼくたちが日常ではしりえない
   どんな世界が開けるのだ
   バッド・トリップというものもある
   麻薬で地獄に落ちるのだ
   いつでもハイになれるわけではない
   日本の詩人では谷川俊太郎さんが
   公式に麻薬体験をしているはずだ
   非合法的にはミュージシャンをはじめ
 
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