カップの底に貼りついた焼豚よりペラい三分間/あおば
を借りるすべも知らず
ただ、荒れ果てていく休耕田の草を
虚ろな目で眺めているだけだ
これを三分で読みながら
所々に並四ラジオで詩を殺すノイズを鳴らす
音源はガラホに蓄えてミニミニ送信機でこっそり
ラジオに送り
あたかも本物の放送を受信しているように装うのだ
ミニミニ送信機の出力は1ミリワット
これだと無許可で電波を送信しても
電波法に触れないで済む
もちろん大きなアンテナを付けたら
200メートルも飛んでしまうから
アンテナは10センチ程度にしてある
というのは嘘で、1センチくらいのコイルだ
ノートパソコンから放出されるノイズ電波の強さと
殆ど同じ電界強度なのです
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