ランチの時間/ホロウ・シカエルボク
それは何処から続いている、それは何時から続いている、こうして生身に翻弄されるたびに繰り返される同じ風景、同じ扉が蹴破られて、同じものが零れ落ちる、廃屋の壁が崩れ落ちて振動のたびに残留物が零れ落ちるように、何も失われたことなどないのに、そこには絶対的な死の感覚がある、まるで死んだことを覚えているような、そんな…太陽は照りつけながら、明日降るだろう雨の向こうに隠れることばかりを考えている、それはもうすぐ真昼の先端に到達しようとしている、空腹感は忘れられたまま、がらんどうの胃袋は生体組織を溶かし始める。
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