知らない生き方/
朧月
知らない街の中の
知らない道を走る
わたしは車で
おどおどしながら走る
知らない街の
知らないショッピングセンターで
買い物をする
産地も知らない野菜を買う
いつまでたってもおどおどし
どこまでいってもよそものを装い
そのくせおいしい汁を探して
今日も知らない街を走る
知ってしまうのが少しこわくて
ホントウのことはいつもこわくて
知らないままでいてほしいし
知ってほしいともおもう私のことを
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