「春」/
朝焼彩茜色
風の幕をそっと空へ還すように
温かく見守る 吹いてくる知らせ
風は笛を吹く
物心つく頃には耳にできない 笛の讃頌
風の演奏誘うような 最前線
朱華色
鬱金色
それに
大地に天色
最前線で目を細め瞳に風を浴びる
風の幕の柔らかな質感 霊を触るような
何度でも近づいてゆく
何度でも訪れる度に
この春も唯一に抱きしめたい
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