愛がジャガイモのようだ/ユッカ
母親がくれたジャガイモとニンジンを洗い、味噌汁をつくる。泥がついている。うちの畑でとれたものだろう。でこぼことしたニンジンの表面をゆびさきでなぞっていると、すこし落ちつく。水と野菜の関係は、なんだかとても自然で。
母はわたしが学校に行くのをぐずり、「なんだか調子がわるい」と言うと、何も言わず、栄養剤とリポDを差し出すような人であった。思えばこどもの頃、つらいときに「どうしたの?」と質問をされたことがほとんどなかった。それに救われもした。あったかい布団、毎朝毎晩かならずテーブルに並べられる食事。病気になれば病院につれていかれ、剣道を習いたいと言えば道場につれていってくれた。愛されて育ったのだと
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