また眠りの終わるときが来るように/ホロウ・シカエルボク
 
入れる手段として適当でない場合があります
そしておそらく
そうした結果に終わることのほうがずっと多いのです
ほら
見渡してごらんなさい
やみくもに腹に詰め込んでしまうひとたちが
いかにたくさん居ることか!

ぼくは時折真夜中に交差点に出て
阿呆のように浮かれたひとたちを眺めます
かれらは本当に楽しそうに声を上げながら
おもに南の方角へ帰ってゆきます
かれらが本当に楽しそうにしているのは
人生について考えたことがおそらく無いからでしょう
ひとはひとでなくても生きてゆけます
もともとは獣ですから
いまとなってはずいぶんと窮屈になってしまった本能のままに
獣のように生き
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