ゆうやけ/はるな
 

ミサイルが飛んで落ちてまた昇るまでのあいだ、
くだらない冗談をひとつずつ言いあって
河原の小石をうめるようにしていた
川釣りのおじさんが面倒くさそうに餌を投げてくれる
もしかしたら彼もみかけよりは年寄りではなくて
わたしたちみたいにくすくす笑ってるかも
その証拠に色あせた帽子が揺れてるし、
指だってそんなにふやけてない
おかしいのは君に触れないことで
それってこれが夢のせい?てゆうか、これって
白紙に置いた夜のぬけがら 開いた本に挟まった夕日
手違いでやけに短いスカート 乾ききらないタイル
給水塔、それは鉄塔のとなりにあって さかさまをむくと青く焦げついてた
つたの洋
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