ノート(ひらく)/
木立 悟
踏切の陽
濡れた傘ごし
枕木を追う
複眼の火
草の管
草の筒
草の洞
あふれでる
穂の明るさ
光の背の道
はじまりの
花の
はじまりに
よみがえる
閉じかけた目に
虹彩の水紋にまたたくもの
名づけられ あふれでる海を視る
風に 手に
髪のなかの隠れた羽に
うすむらさきの
かまきりの花を咲かせて
[グループ]
戻る
編
削
Point
(2)