あの日/ようへい
 
放埓な生活を他所に
日々の繰り返しが
何よりも出会う私たちの親密さを増している
所々で春の訪れを待ち遠しく感じながら
忙しない日常の中で投げやりな私達は出会う
せめての願いもなく立ち尽くす
呆然とした中で混乱し
失言しては笑っている
意味深な態度を
注意深く悟りながら
黙り込んでいる白昼夢
静かに心寄せ合うと
忽ちに言い争いになる
思い思いに忘れて
一人の空間に舞い戻ると
誰もそこにはいなくて
知らない人の巷では
有名な私も
人知れず悩んでいる
人肌恋しく季節の移り変わる時期に
悩ましく恋しく感傷し
余所余所しい態度を露わにしては
すれ違う男女を見やる
変わらないあの日
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