夜毎の木乃伊/岡部淳太郎
 
伊も朝になれば
曖昧な生の中だ
遠かったのか
近づきつつあるのか
その記憶の中で
私はくしゃみをする
長いような
短いような
夢の中で
私はどんな女を犯したか?






(注1)
この詩は、作者の睡眠時の姿勢からヒントを得て書かれた。妹に「ミイラみたい」と言われ、友人に「直立不動で寝ている」と言われたことにもとづく。

(注2)
第二連六行目の「ドドンゴ」は、「ウルトラマン」第12話「ミイラの叫び」に登場した、ミイラ人間を守護するために現われた怪獣。

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