狼のように/颯太@
 
夜の匂いが残る空気に濡れ
重い一日のドアを開けると
滲む陽射しが僕らの隙間に入り
馴れ馴れしく寄り掛かる

過去の過ちを患う君の為に
繕う嘘まで照らし出せば
14に受けた鈍い痛みが掠め
世界は瞼の裏に成る

記憶の中を彷徨う季節は
狼のように強く吠えておくれ
背を向けずに挑む僕らは
きっと綺麗に輝くはずさ


人の心は誰と競うではなく
自分の存在を追い掛けて行く
砂時計のような命の仕組みに
神様を疑い始めたとしても

小さく微笑む僕の内側には
君を守る誓いが隠れている
この手を離すな君の全てを
連れて闇を越え行く

過去が纏わり付く季節は
虎のように真意を叫んでおくれ
二人で観たい景色が
その先の世界に在るんだ

記憶の中を彷徨う季節は
狼のように強く吠えておくれ
背を向けずに挑む僕らは
きっと綺麗に輝くはずさ
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