海へ、帰ろう/
白糸雅樹
血のにじむ指くわえようとするあなたから手をひっこめるさびしみがある
背後から抱かれて息が首筋にかかるぬくさを忘れはせじと
深呼吸忘れたことに気がついて深く重なる森の天井
きみの髪雨の香りが似合います小さな花が零れて散った
てのひらに海をたたえて待ってます誰と一緒にいてもいいです
お惣菜小出しに出せるよう詰める一つひとつを指に感じて
誰からも忘れられたら天空に肉体浮かぶ(ワスレテ・タノム)
戻る
編
削
Point
(4)