今日一日/鷲田
って今日は人生の始まりということである
昨日も私は歩いていた 長くて短い道程を
昨日の一日も始まりの一日だった
昨日感じた初めての感覚がそこにはあった
私は未熟だから まだ熟れる必要があったのだ
明日も私は歩く 険しく優しい道程を
明日の一日も始まりの一日になるのだ
明日行う初めての行為がそこにはある
私は未熟だから ここに時間が残されているのだ
私達は何時までも新たな1日を歩くことで
この人生という形の無い道を燃やしていく
存在するために
生きる姿を示すために
そして、生命という闇に灯を照らすために
踏みしめればいい
踏みしめていけばいいのだ
一歩一歩を
見果てぬ彼方まで
今日という一日
未来という自らに与えられた道程を
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