Miz 15/深水遊脚
 
か、開き直るような者は放っておけばいい。世の中善人ばかりではないからそういうのに従った失敗はとっとと認めてしまえばいい。そして全力で軌道修正する。そのうえで自分のなすべきことを考える。それが人間ってものです。幸政さんがそこまで責任を感じることではないと思いますよ。」
「それもそうなんだがな。訓練の厳しさに逆怨みは付き物だ。一つ一つに心を砕くというわけにも行かない。ただ、半人前だからって放っておいていいわけではない。軌道修正してついて来ようと必死の者がいたとして、そいつが追い詰められた心のままでは、上乗せできるものも限られる。戦士として育つものもやり方がまずければ育たない。須田を知ってるな。」

[次のページ]
[グループ]
戻る   Point(1)