アイオンスはないてない/村乃枯草
 
で使うの?」
「毎日です。あなたは大切なことがわかって
いないのです」
「そんなもの、わかる訳ない!」

だから今日はアイオンスで遊ぶことに決めた

「アイオンス、ようやくわかったわ。獅子の
燐粉は赤くて、二つ目の太陽が燃え尽きたと
きには世は闇におおわれたわ」
「それは嘘ではなかったのか?」
「本当で、嘘なの。二人しかいないここでわ
たしたちが認めれば本当になるわ」
「おまえは吾が嫌いでないのか?」
「嫌いよ。だけど、すべてを忘れたときに、
ふと好きだってきづくの。わたしたち、まっ
たくの他人なのに」

押し黙ったアイオンスは
涙をながして吼えた

なかないで、アイオンス

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