精神/葉leaf
冬が深まり、各地で豪雪が降り、外気は刺すような寒さで、ものみな凍り付きそうだった。私は復職が徐々に軌道に乗り、周囲の声や目があまり気にならなくなり、集中して仕事に取り組めるようになった。仕事も大詰めを迎え、いくつか結果が出そうだった。
そんなある日、蓄積した疲労により、私は激しい吐き気に見舞われ、また喘息の発作に見舞われた。体が弱り切っているのは明らかだったので、私は年休を取って休息した。どこまでも深い疲労感に、心身が限りなく敏感になっていくのを感じていた。
私は行きつけの温泉宿でくつろぎながら、自分が一個の純粋な精神になっていくのを感じた。疲労は人間から余剰や装飾をそぎ落とす。人間は行動
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