青いセーター/opus
 
まず目がおかしくなった
そして、
耳が
最後に鼻が

青いセーターの上に
鼻血が垂れる
ぼたぼたと垂れる音が聞こえる

青いセーターは
アンナが2年前に編んでくれたもの
アンナは2歳年下の
幼馴染で
2年前に死んだ
セーターを編んでから

セーターは
僕に向けられて編まれていた
編まれたセーターの上に
紙が添えられていた
「これはあなたに。」

僕はそのセーターの事をとても気に入った
勝負の日や
悲しい日、
楽しい日や
苦しい日
いつもそのセーターを着た

セーターは段々と色褪せ
ほつれていった
そのほつれに触れて
彼女が言った

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