まっすぐすぎてこわい道/
ユッカ
カラスの鳴き声がした。
小学校の帰り道、ひとりで帰っていたときのことだ。
前方に広がる、両端が田園の、まっすぐな道の直線を見ていた。
いつも一緒に帰っている幼なじみが、休みの日だった。
立ち止まったとき、わたしは自分の背中と足と頭を同時に感じることができた。
ひとりだ、と思った。
そして、きっと生きていくということは、こういうことなのだと思った。
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