海を見る/
瑞海
海を見たい
寒いことがなければ
今すぐ海を見たい
黒の中に埋もれるのは
よくあることだ
誰も助けがないのも
よくあることだ
“涙を流した分だけ 強くなる”
この言葉を実感することは皆無
だって ほうら こんなに
わたし おちているじゃない
ゆっくりゆっくり
わたし おぼれているじゃない
海を見れば
波が 音が
わたしをさらって
遠くへ連れて
どこか遠くへ
本当は
大切な人に
大切にしてもらいたいだけ
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