夜をぶっとばせ/ホロウ・シカエルボク
れわれはまずありえない崩壊のことを思い胸をときめかせる
大好きな俳優に道端でばったり出会うことを思うように
これまで手にしたもの、これから手にするもの、憧れてきたもの、大切に育ててきたもの、そんなものたちが全部
瓦礫の中で死体になったら、ねえ、おまえ
こんなに痛快なことはないだろうぜ
あったらいいのにとどこかでずっと思っていたゲームのリセットボタンみたいなやつが
自分である理由みたいなものをすべて葬ってくれたら、そんなことを考えているうちに
風は呆れたようにどこかへ吹き去ってしまった
パンクスの映画とロックンロールのライブ、今年最初の買物だった
ふたつとももう観てしまって
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