nadeshiko/草野春心
 


  しろい板の上に
  まばらに わたしたちは穿たれ
  見つめていた 雨だれが いつの間にか
  うすぐらい煙に変わっていくのを見ていた
  わすれていった 哀しみもいつしか 草叢のなかで
  一輪のなでしこに変わっていくことを いつの間にか


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