徘徊/レタス
この時間
どこを歩いてみても
ラーメン屋はやっていない
乾燥したファミレスが灯りを灯しているだけで
目的のラーメンは何処にもない
彼らもきっと眠いのだろう
けれど
キツネ顔のチャルメラ親爺は
夜が更けては瞳の光は増してゆく
あの親爺は何処に往ったのか皆目わかららない
そもそも 本当にいたのかさだかでなくて
朦朧としたぼくの幻想だったのかもしれなくて
夜中をはい回る
乾燥したファミレスには入れなくて
アンモニア臭く
ニンニク入れ放題の
湯気のたつチャルメラでなくてはならないのだ
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